2017年2月17日金曜日

浅田次郎『月島慕情』

動画のシナリオや広告コピーを書くことはあるとしても文章を生業にしているという意識はあまりない。
ただ、人様に文章をお見せする仕事をしている以上、表記には気を遣う。とりわけ外来語(カタカナ語)が厄介でJIS(日本工業規格)には「アルファベットをカタカナで表記する場合、2音の用語は長音符号をつけ、3音以上の用語の場合は長音符号を省くと定められいるそうだ。たしかに車はカーだし、コンピューターではなくコンピュータという表記をメーカーはしている。お客様センタと表記する会社もある。複合語の場合は省かないというルールもあって、ハイブリッドカとはならない。ん?メーカーはメーカではないのかな。
文化庁のガイドライン(1991)では外来語の表記として、英語の語末が-er、-or、-arなどに当たるものは、原則ア列の長音とし長音符号「-」を用いて書き表し、慣用に応じて省くことができるのだそうだ。この影響を受けて、JISの規格も2005年以降、長音は省いても誤りではないと修正されたという。そのせいか最近、サーバーとかプリンターとか長音を付けた表記をよく見かけるようになったが、実は文化庁のガイドラインだけではないらしい。
2008年にマイクロソフトが「マイクロソフトの製品ならびにサービスにおける外来語カタカナ用語末尾の長音表記の変更について」を発表した。マイクロソフトの方針転換が大きな影響を及ぼしているらしいのだ。たしかにインストーラよりインストーラーの方がちゃんとインストールしてくれそうだし、ブラウザよりブラウザーの方がゆったり検索できそうな気がする。
しかしだ、これら複数のガイドラインをどうこなしていけばいいのか。ハードウェアとしてはサーバ、その機能の話をするならサーバー。いやいやそんな使い分けをしていたら文章が先に進まない。
浅田次郎の『月島慕情』を読む。再読である。
久しぶりに月島を歩いてみようと思った。

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